先ごろ、アフガニスタンで銃弾に倒れた中村哲氏。本来は医師としてハンセン病の治療を目指して現地に赴き、様々な病気にも向き合いながら、もっと大事なのは水と判断して井戸を掘り、用水路を掘削。その30年の戦いをつづる。水、人間関係、信頼、政治、国際情勢、そして戦争やジャーナリズムのあり方。考えさせられる点は多い。とりわけ現地を知る氏の発信だけに説得力があり、その存在が大きかったことを思わせる。後半、用水路の建設が進むにつれ専門的な知識、用語が増え、読みづらい部分が残念だが、やむを得ぬか。