フランス革命については、自由、平等、友愛という人間精神の偉大な達成であると賛美する意見と、世界を混乱に陥れた蛮行にすぎないとする意見などがある。著者は人間精神の偉大な達成である一方で、数知れない命を断頭台へと葬った暗い影を持つ歴史的な事件であり、劇薬といっていいものだとの見解で話を進めている。これは至極普通の常識的な見解であり、礼賛ばかりのフランス革命の話ばかりでなくこのような本も読み合わせるべきでしょう。しかし、自由、平等なるものが制度上で取り上げられる事と人の魂上で取り上げられる事との間に、このようなまるで違った歴史が刻まれるという事は、歴史というものの異常性を感じないわけにはいかない。