挫折からの再生 あっぱれ

途中、ミステリーにお決まりの殺人事件も発生する(事件の背景には「やっぱり」感はある)。しかし、それよりも、主人公の挫折からの再生、精神的な強さに圧倒された。もちろん、こんなふうに都合の良いラッキーの重なりはあるのか、と感じる部分もあるが、そこは主人公の強い意志がラッキーを引き寄せたというふうに思おう。今年の夏には日本でパラリンピックが開催され、いつになく沢山の競技をテレビ観戦した。主人公の姿は、そこで活躍する沢山のアスリートの姿と重なり、読みながら、彼らの日々の努力に思いを馳せた。障碍は、それを乗り越えようとした人には「個性」になる、というふうに思える本だった。