古典をそのまま現代語訳したという感じですね。小説としては物足りない部分もありますが、古典なので仕方ないですね。「ざ・ちぇんじ」のほうが小説としては面白いですが、こちらはまた別の発見があります。男装の姫の結婚問題や妻の妊娠、息子の尚侍出仕に対する父君の反応が現代人の感覚とはあまりに異なり、泡を吹いて倒れかけた「ざ・ちぇんじ」の父君とはかけ離れているのが当時の平安貴族と現代人の感覚の違いと考えれば見方も変わります。とくに尚侍出仕の反応はかなり驚きました。娘の結婚生活がうまくいっているから息子もいずれ結婚できるかもって、無理ありすぎ。でもこれが平安貴族の反応だと言われれば面白い。終わり方は綺麗にまとまった「ざ・ちぇんじ」よりこちらのほうが好きです。女になっても最後までキャリアウーマンを目指す姫の性格は現代女性に通じる物があるように思われます。