ありがちな表現を鮮やかにぶった斬る面白さ

NHK朝のラジオ「すっぴん」金曜日の放送で、高橋源一郎氏が絶賛していた本。 面白そうだったので、すぐ購入してみた。 なるほど、素晴らしく面白い。 溜飲の下がる思い。 巷に溢れている、食に関する陳腐でいい加減な表現たちを、ものの見事にばっさばっさと斬り捨てていく。 筆者の冷静で的確な批評は、ただの悪口ではない。 ひとつひとつ納得のいく、知的で信頼の置ける分析と、繊細な味覚・嗅覚に由来する言葉の選び方の丁寧さ、瑞々しく率直なチョイスに胸がすく。 私たちはもっと、日本語を、大切に、丁寧に使うべきだ。 不精をして、誰かの思いつきの表現にのっかっていれば安心だからと、一見説得力ありげだが実の伴わない”わかったような”言葉ばかり口にしているなんて、バカバカしすぎる。 恥をかくまいと常套にすがったつもりで、実は自分の言葉が全く的を射ていないことに気づかずにいたなんて、実に恥ずかしい。 せっかく日本に生まれて、こんなにも豊かな言語である「日本語」を使えるのだから、もっともっと、表現を磨こう。そんな気持ちになった。