大佛次郎論壇賞などを受賞した著作。 多くの史料とともに当時の外務官僚たちへのインタビューもおこなうなどして、1972年におこなわれた田中訪中の舞台裏を余すところなく実証しています。ここからは角栄と大平という戦後に一時代を築いた保守政治家たちの使命感と胆力を感じました。 日中共同声明に先駆けておこなわれていた野党外交または民間交流が中共政府に与えていた影響の分析などが少なく、やや物足りなく思うところもありましたが、今後の日中関係史の定本となりえる著作だと思いました。