話の途中なので★は3つで。

1999年作品の文庫化。あとがきで作者いわく、古すぎて殆ど「まんま」だそうです。タイトルの「インヴィジブルリスク」はバンドの名前でした。 要はバンドの超美形ボーカリスト(受け)と男前ベーシスト(攻め)の恋バナ。 (2冊で一つの話のせいか)スローテンポで展開していく前半は少々たるい感じ。一昔前の、インディーズなど無く、バンドはライブ活動がメインで、ウォークマンとカセットテープで音楽を聴いていた時代。大学生の攻めは回りの皆が就活にいそしむ中、何とか音楽で身を立てたいと思っていた。所属バンドは解散し途方に暮れていた時、受けのバンドのメンバー募集の張り紙を見る。初対面で大喧嘩になる二人だったが、受けが帰る家もないその日暮らしだと知り、同居することに。そして受けの魅力的なボーカルに触発され、今までに無い自分の世界を開拓していく喜びを知る攻め。いつしか攻めは受けに惹かれ始めるが、同性のセクハラに異常な嫌悪感を持つ受けに「好きだ」の一言がどうしても言えない。そして受けがバイトをクビになってしまい、雨に濡れて帰ってきた夜、受けの挑発的な姿に攻めは衝動が抑えられなくなる。何の言葉も無いまま、身体の触れ合いだけを続ける二人だったが、ある日とうとう受けは攻めの前から姿を消してしまい…。 超美形だけれど口が悪くて癇癪持ち、でも内面には幼さと繊細さを隠し持っている受けと、色男的な外見に似合わず、真面目で無口な攻めとの恋は、バンドのデビューも控え、どうなっていくのか…。 というところで終了でした。 「バンド+やんちゃなボーカル」的な設定は、派手なノリだけで中味の薄いタイプのBLでは…と懸念しましたが、そこは崎谷さん、ラブの部分が展開し出した中盤から面白くなってきました。早く続きが読みたいです。 昭和臭も平気よ!という方、崎谷さんの初期作品ゆえ、文体と作風が少々不安定でも平気よ!という方はどうぞご一読。