終戦直後の青春小説としてはオススメ

辻真先さんの小説は昔よく読んでいたのと、この小説が「このミステリーがすごい」の1位だったこともあって、文庫化を待って購入しました。前作と言われる「深夜の博覧会」は舞台装置に凝り過ぎた感があって微妙でしたが、本作はそこまで凝ってはいなかった。でも、最初の殺人で犯人がわかってしまったのが(犯人の行動が不自然すぎて)、ミステリーとしては微妙と感じてしまいました。ただし、戦後の旧制中学と高校制度の間を生きた世代の青春小説としては面白い。作者自身がこの世代だからでしょうか、リアルな印象でした。