言葉無用……というよりむしろ、言葉が出ない、と表現した方が合っている。最初のページをめくると表れる、色彩を落とした絵だけでもう、「持って」いかれる。そうして、全ての作品を読み終えた後で、最初の絵、三部作の最後の、春男の表情を見れば、もう、誰だって春男のファンになるに違いない、この、松本大洋の世界の虜にならざるを得ないに違いない……そう、思います。