珠玉の絶品のと名だかいシリーズの1さつ

■高橋留美子氏の珠玉の絶品のと世評もかまびすしくその名もたかい人魚ものの1さつ。この人魚ものは(これまでのところ)全部で9話からなる。それらの題を発表された順に初出の年をそえてすべてならべればつぎのとおり。 ■一『人魚は笑わない』(1984年)。二『闘魚の里』(1985年)。三『人魚の森』(1987年)。四『夢の終わり』(1988年)。五『約束の明日』(1990年)。六『人魚の傷』(1992年)。七『舎利姫』(1992年)。八『夜叉の瞳』(1993年)。九『最後の顔』(1994年)。 ■以上の9話のうち本書には七~九の3話がおさめられている。 ■ま、これほどの傑作はただ「よむこと」があるだけで、ことばや意見などは1つもいらないだろう。 ■人魚の×にかかわって「人間」をうしなったものたちが、それぞれに血をはくようなドラマを演じてこの×から1つ2つとその×××を××××ゆく。そのたびに湧太(ゆーた)と真魚(まな)との関係はふかくなってゆく。 ■ヤボと不粋を承知で1ついえば、湧太はおのれの身のうえをロクでもないことと基本的にはかんがえていて、それはそれでよいのだが、湧太とおなじ身のうえにおちいりながらも湧太とちがってそれを「すばらしいこと」とまえむきにとらえ、そのとおりすばらしい人生をおくっている人物(たち)にめぐりあってなお湧太がおのれのきもちをかえないという話があればどうなのか……などとないものネダリをおぼえてしまうことである。ま、こんな妄想がついうかんでしまうのも、本作品のデキがあまりにすぐれているからにちがいないのだが。■