鬱で、過眠症で、引き籠りの主人公寧子。 その言動は、あまりに滅茶苦茶で、自分勝手で、まわりにいる人間にとって、迷惑極まりない。 あぁ、こんな人が近くにいたら嫌だなぁ・・・とも思うけれど、ストレートに自分の気持ちをぶつける主人公と、それを受け止めることができる津奈木の関係性がうらやましくも感じる。 そして、屋上のラストシーン。 過激なまでに自分を晒して、相手に分かってもらおうとする寧子は、ギリギリのところまで追い込まれているように思えるけれど、津奈木にはその本気度が伝わっていないように感じる。 読んでいて、イラっとするけれど、そんな津奈木の最後のセリフで、全てが集約される。 その切り替えの見事さは、やはり演劇的です。 読後感も悪くはありません。