・アン寿(瑞燕国最後の皇帝)は、潼雲とナスリーンとのすれ違いを描く番外編のために暗殺された感じがする。もちろん、本人にその気がなくても、反雪媛派に祭り上げられ、血みどろの内戦を危惧したのは分かる。それなら、雪媛の娘とアン寿を結婚させて、反雪媛派に祭り上げられることを防ぐことはできたのでは? 潼雲とナスリーンとの婚姻も、別の形もあったのでは? 雪媛が望んだわけではなく、元の歴史で暴君になるわけでもない、罪なき少年を、最後の最後で暗殺するのは、さすがに後味が悪い。また、番外編がなくても、雪媛と青嘉のすれ違いや苦悩も、十分に描かれている。これなら、番外編は不要では? それ故に、宮中の闇、帝位の宿命がリアルに描かれていたのはさすがではある。 ・登場人物は下の名で書いてあることが多いが、登場人物一覧ではフルネームのため、目的の人物を探し出しにくい。巻が進むにつれて、登場人物・登場勢力・登場国の把握が難しくなったのは、残念。ネタバレ覚悟で、詳細かつ親切な登場人物・登場勢力一覧、作中の世界地図を付けてほしかった。