近年再評価が広まるマルクスの『資本論』の読み返しと、ウクライナ危機を含む現在の時勢との関連を把握するための参考文献として入手させていただきました。 英語一辺倒の言語帝国主義やNATOと欧州連合との関連など類書にはない新しい視点があることは評価に値すると思いますが、その問題を解決するための例えば、エスペラントや人権に関する国際法の履行による非軍事的な方法による平和を目指す欧州評議会の言及など踏み込んだ論評がないことは問題と考えます。 全体として資本主義の大まかな歴史とその問題を解決すべく現れたマルクス理論やその後継となる思想史の入門書としては良い一冊と思いますが、もう少し踏み込んだ分析がなされていればなお良いと考えます。