『カレチ』でお気に入りとなった作者。カバーの、山手線内回り運転台から見た、外回り電車とすれ違う絵が良い。昭和30年代は高度経済成長の成果が現れ、人々の生活が劇的に変わっていく時期だ。戦争を知らない世代の輝美は、山手線運転士の兄を持つ女子高生。彼女の目線で描かれた鉄道に絡めた29話の中に、戦争を生き抜いた人々との交流もあり、良くも悪くも戦後を身近に感じられる時代だったのだろう。