韓国で大ヒットした映画として、日本でCMなどの媒体がさんざん宣伝したが興行的には失敗だったらしい。日本のあるアニメの盗作疑惑があったのも興行的に影響したらしい。 グエムルとは怪物をあらわす韓国語らしいが、英語の題「HOST(細菌の宿主のこと)」のほうが映画の内容をよく表しているように思う。あるいはHOSTを邦題としたら、もう少し興行的にましだったかも。 主役のソン・ガンホはJSAなどで迫力の演技に定評のある韓国ベテラン俳優だが、ダメオヤジとして登場する。怪物に娘を連れ去られることで、父、祖父、伯父、伯母の全員がただ嘆き悲しむが、娘からの携帯で生存を知り、救出に家族全員で立ち向かう。 この家族、一般の韓国家庭より貧乏でさえない感じ。途中数カ所でコミカルな雰囲気になったりするが、監督はそこで笑いを取ることより、さえない家族ということを強調したかったように感じた。 しかし娘の生存を信じてくれる人が周りになく(しかるべきスジに相談すればいいのだが、その辺を思いつかないのがさえないところ)、逆に周囲の人たちに妨害されてしまう。しかしそれらの障害をくぐり抜け、父、祖父、伯父、伯母家族全員が英雄的な活躍をみせる。 伯母(ソン・ガンホの妹役)には「リンダ リンダ リンダ」のペ・ドゥナが演じており、銅メダル選手としてアーチェリーを武器に怪物と対決する(この映画のために3ヶ月アーチェリーを練習した)。 制作費のほぼ半分をかけたという怪物もよくできており、その唐突な出現は下手なホラーよりドキドキもので楽しめた。怪物自体の正体がいまいち不明だが、映画自体のリアリティにはそれほど影響はないと思う。それよりも怪物に対する政府や関係機関の対応や学生団体の活動がそれらしく描かれており、それらの背景がソン・ガンホ以下の家族の行動を、より現実味のある迫力のあるモノした。 特上とは行かないが、優良可でいえば良をつけてもいい出来。