空という言葉はいろいろな意味に使われていて中々解りえない言葉の一つ。空の言葉で一番良く知られている般若心経等はいろいろな人の解説書があり、なんとなく解ったような解らないような・・・。それもそのはず、時代と人により空の考え方がいろいろと変化してきたという事でもある。空の歴史を振り返ることで、空の考えや意味について一つの足場を提供してくれる。空思想についていうなら、そもそも、言葉でいえないものを言葉で表そうとするのであるから、自然と言語哲学の様相を見せてくる。自己否定から現れる再生のドラマは一人ひとりの中にあるのだろう。やさしい読み物ではないが、いろいろな思いを浮かび上がらせてくれる。個人的には現代に空の思想をどのようによみがえらせて行くかを考えていた15章が一番読んでいて楽しかった。