★星6つ!!

月刊漫画誌コロコロコミックが40周年を迎え、その記念としてコロコロに掲載されたのが本作品になります。 作者は、F先生の最後の弟子・むぎわらしんたろう氏です。むぎわら氏が藤子プロに入り、F先生と過ごした日々が描かれています。 つまり、ノンフィクション作品になります。 ノンフィクションは構成が非常に難しいと思われます。F先生の紹介や日常の話だけでは、単調になり、読んでいて面白さが失せてしまうところですが、見事に1つの物語として仕上がっています。 むぎわら氏は、F先生を尊敬しているだけでなく、愛しています。 本作品には、その愛が溢れています。 むぎわら氏は、あと1年で専門学校を卒業できるところでした。 なので、学校は全く辞める気ありませんでした。 しかし、神様のような人(F先生)からの申し出に断ることができず、その日に退学届を出し、F先生のアシスタントとして、藤子プロへの道を歩み出しました。 印象的な場面は、むぎわら氏に、大好きなF先生と食事をする機会が訪れたところです。 場所は立ち食いそば屋でした。全然何でもないお店でしたが、むぎわら氏にとっては「満足でうれしかった」そうです。何でもないお店なのに「ただ一緒に同じ時間を共有できた」ことが満足でうれしかった、 というのはほとんど恋人感情ですね。 私もF先生を愛しているので、むぎわら氏の想いがよく分かります。 その他、F先生の日常、趣味、嗜好、マンガを描くスタイル、ドラえもんの裏話などなど、読み進みていくのが楽しくなります。 しかしながら、途中から切なくなっていきます。 F先生が体調を崩し始めます。 そして、その日は訪れてしまいます。F先生が旅立たれてしまいます… 読んでいて涙するところですが、むぎわら氏はお涙ちょうだい風に仕立ててはいません。ここも好感が持てます。 しかし、悲しんでる暇もなく、むぎわらさんを苦しめる過酷な試練が襲います… それは、F先生が執筆中に亡くなった大長編を描きあげる仕事です… 本作の最後は舞台を藤子・F・不二雄ミュージアムに移します。 ここに登場する子供たちを見て「なんて藤子愛に溢れているのだろう」と感動しました。 そして物語は明るく温かく終わります。これはF作品と同じスタイルですね。 数あるドラえもん関連書の中でも本書はNo.1と言えるでしょう。