何もないところから、苦もなく生まれてきて

New Stereo Mix 、想像通り綺麗にバランスが整えられ、今風で普通。だが、素材一つ一つの確認には有効で、「シー・セッド・・・」の左ギターなんか、埋もれていたどころか、オリジナルを聞き返してもわからない。オリジナルは、アンバランスなMixの曲が多くて中でもエリナリグビーはダントツで、もうめちゃくちゃな感じ、しかしそれがビートルズの恐ろしいところ。そのめちゃくちゃなMixが、時と共に「えもいえぬ」カオスを生み出す。暗幕で締め切った部屋に立ち込める煙のように。アートなジャケットに身を包み、やりたい事全て詰め込んだ比類の無き作品。大好きなジャケットの特典ポスターは、早々に額装するため、良さげなB2型フレームを見つけぽっちとしたところ。個人的には Originai Mono に期待してた。1966年オリジナルのモノ・マスターテープからってどうなの?2009年のモノボックス持ってないので比較できないけど、全体に音に迫力があり、空間の拡がりを感じて、モノを聞いている感じがしない。レコードはまだ届かないけど、「Originai Mono Mix・レコード」こそが本丸中の本丸と聞くのを楽しみにしている。(モノ専用針も手配中、ワンスピーカーで聴いてみよう)、Session の目玉は「イエロー・サブマリン」。ジョンの歌う原曲オリジナルデモは物悲しい(僕の生まれた場所、誰も気にかけない、僕の名前、誰も気にかけない)曲の断片。アコギで歌うジョンのつぶやくようなボーカルが素晴らしい。まるで「ジョンの魂」の1曲のようだ。ポールが気の向くまま仕上げた「気ままな曲」ではなく、完全なレノン&マッカートニー作であった訳だ。この曲に失礼なことしたな、もうスキップしません。EPの2曲どちらもステレオは迫力があるけど、なんだか中庸。マニアに向けたBoxSetであることは確か。曲の解説に手書きの歌詞が載っている。結構直しが入っている。最後のページにギター写真、カジノ、J-45、テキサン、ストラト、ケースはアコギ5個・エレキ4個、写ってる。 ポールがライナーに寄せている。 自分の曲が「何もないところから、苦もなく生まれてきて、ビートルズのディスクに着地した」当時の彼らがどれだけ研ぎ澄まされていたか、見事に表現された言葉である。