完全(声)版ではない

この映画はロードショー公開(1973年)後の名画座(文芸座か?)で見て以来だから、約50年振りになる。しかし、冒頭から鳴る軽快な音楽(ジョン・アディソン)は耳に残っていて、ワクワクする出だし。 また、当時の映画雑誌でも特集記事を組んでいたことを覚えている。アンソニー・シェーファーという当代一流の劇作家の芝居が評判を呼び、巨匠ジョセフ・L・マンキーウィツ監督、名優サー・ローレンス・オリビエ主演により(脚本はシーファー自身)、満を持しての映画化だったのだろう。 しかし、この商品は「テレビ吹替音声初収録」を売りにしているが、完全(声)版ではない。文字通りテレビ放映時の吹替えなので、放映時にカットされた30分は吹替えはなく、原音(英語音声)である。高価なだけに残念な仕様。 本作は1973年度「キネマ旬報」ベストテンでは第7位になっている。作品自体は文句ないが、☆ひとつ減は、その仕様に対して。