この世界の片隅に(下)は、戦時下の生活がどんどんと厳しくなり、空襲にみまわれ、すずさんの心に暗い影が落ちてきて痛い。覚悟して読んでほしい。でも、読後感が良かったのは、この本に「優しさ」があったからだろう。いろいろなものを失くしながらも優しく前向きだったから、戦後の日本は復興したのだろうとも感じた。この三巻、戦前、戦中、終戦直後が描かれる、戦争の後ろには「銃後」がある。そこには生活があって、その生活を絵解きで見られたのも収穫と感じた。