すずさんの、かわいくて、働き者で、前向きで、穏やかで「天然」なところに、きっと誰もが心を鷲掴みされるだろう。この物語、広島弁で綴られているのも楽しんでほしい(すずの幼少時は、広島の沿岸部。結婚後は呉が舞台。)その他の地方の人はなじみがないかもしれないし、イメージつかみとれないかもしれないが、ともあれそれでも、広島弁を、楽しんでほしい。
この世界の片隅に(下)は、戦時下の生活がどんどんと厳しくなり、空襲にみまわれ、すずさんの心に暗い影が落ちてきて痛い。覚悟して読んでほしい。でも、読後感が良かったのは、この本に「優しさ」があったからだろう。いろいろなものを失くしながらも優しく前向きだったから、戦後の日本は復興したのだろうとも感じた。この三巻、戦前、戦中、終戦直後が描かれる、戦争の後ろには「銃後」がある。そこには生活があって、その生活を絵解きで見られたのも収穫と感じた。
この世界の片隅に(中)は、すずさんが、見ず知らずの人との縁談と結婚、新しい土地での生活が始まる。その中で、前向きで「天然」のすずさんにも、夫との関係やら、夫の家族との立ち位置に悩むところがあって、ハラハラとさせられるだろう。
先の大戦(太平洋戦争)で日本は大敗している。しかし、戦争開始に至るまでは様々な政治情勢から、多国間の駆け引き、歴史の不運や必然性などいろいろな要素が関わってくる。一部の人は、勝てないことを最初から認識していたことや、それでも、開戦に進んでしまった道筋を、史実に基づいて整理して理解するためには必要な本と感じた。
先の大戦、太平洋戦争で日本は大敗している。その大敗の一因は、補給(兵站)を考慮しない無謀な戦略にあったことをデータを用いて明らかにしようとしている。兵士てして戦地に送られ、無謀な作戦による大変な労苦と途絶した補給で、病死や餓死などで亡くなった兵士の方が、実際の戦闘死よりも多いという事実を前にすると、悲しい気持ちとなる。その方々への鎮魂のためにも、事実をデータとともに知って、今後どのような日本であるべきか考えたい。
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この世界の片隅に(上)
すずさんの、かわいくて、働き者で、前向きで、穏やかで「天然」なところに、きっと誰もが心を鷲掴みされるだろう。この物語、広島弁で綴られているのも楽しんでほしい(すずの幼少時は、広島の沿岸部。結婚後は呉が舞台。)その他の地方の人はなじみがないかもしれないし、イメージつかみとれないかもしれないが、ともあれそれでも、広島弁を、楽しんでほしい。
この世界の片隅に(下)
この世界の片隅に(下)は、戦時下の生活がどんどんと厳しくなり、空襲にみまわれ、すずさんの心に暗い影が落ちてきて痛い。覚悟して読んでほしい。でも、読後感が良かったのは、この本に「優しさ」があったからだろう。いろいろなものを失くしながらも優しく前向きだったから、戦後の日本は復興したのだろうとも感じた。この三巻、戦前、戦中、終戦直後が描かれる、戦争の後ろには「銃後」がある。そこには生活があって、その生活を絵解きで見られたのも収穫と感じた。
この世界の片隅に(中)
この世界の片隅に(中)は、すずさんが、見ず知らずの人との縁談と結婚、新しい土地での生活が始まる。その中で、前向きで「天然」のすずさんにも、夫との関係やら、夫の家族との立ち位置に悩むところがあって、ハラハラとさせられるだろう。
それでも、日本人は「戦争」を選んだ
先の大戦(太平洋戦争)で日本は大敗している。しかし、戦争開始に至るまでは様々な政治情勢から、多国間の駆け引き、歴史の不運や必然性などいろいろな要素が関わってくる。一部の人は、勝てないことを最初から認識していたことや、それでも、開戦に進んでしまった道筋を、史実に基づいて整理して理解するためには必要な本と感じた。
日本軍兵士ーアジア・太平洋戦争の現実
先の大戦、太平洋戦争で日本は大敗している。その大敗の一因は、補給(兵站)を考慮しない無謀な戦略にあったことをデータを用いて明らかにしようとしている。兵士てして戦地に送られ、無謀な作戦による大変な労苦と途絶した補給で、病死や餓死などで亡くなった兵士の方が、実際の戦闘死よりも多いという事実を前にすると、悲しい気持ちとなる。その方々への鎮魂のためにも、事実をデータとともに知って、今後どのような日本であるべきか考えたい。