・収まるべきものが収まっての、本編完結の後日譚巻。主要人物たちのラブコメ回。題名で「現実主義」をうたうわりに、国家間の友好的かつ緩やかな連携の結末には、やや理想主義的な感じもする。ただ、『君主論』のいう、「残虐」を読まされるよりはよほど良い ・ラブコメに比べると、平和な世界での交通網整備、旅行産業育成の割合が少なかったのには物足りぬ。これらを、「観光公害」の対策を含めて、もっと掘り下げてほしかった。とはいえ、『現国』の世界では、旅行産業は芽吹いたばかりだし、現実世界なら中南米の多くの国の公用語がスペイン語であるように、国が違っても言語が異なるわけではないので、そこまで心配する必要はないかもしれないが。 ・登場人物が多過ぎて、作者の筆力をしても分かりづらい。同時発売の短編集の登場人物一覧が必要。 ・政治から離れた、「旧人類学者」としてのソーマの活躍ぶりも見てみたい。「第二部」として書いてくれないか?