趣里は主演女優賞

主演の趣里は単なる二世俳優かと思っていたら、プロフィール(ウイキペディア)の紹介欄を見ると、塩谷俊の演技学校(この人の所からは鈴木亮平も出ていて、指導者として非常に優秀だったのかもしれない。急逝が悔やまれる。)に通ったり、アメリカの演技学校に行き、短期ワークショップにて演技のレッスンを重ねていたとのことなので、芝居の勉強は熱心にやっていたようだ。 失礼ながら親の十四光(水谷豊、伊藤蘭の娘)ではあるが、容姿端麗という訳ではなく、しっかりした芝居の基礎が出来ていなければ、役者として生き残れないと思ったのだろう。それらが、結果的にNHK朝ドラ「ブギウギ」のヒロインへと結実した訳だ。 当たり前だが、この映画の女と「ブギウギ」の福来スズ子とでは全然違う。同じ役者が演じているとは思えない程、その見た目も雰囲気も変えている。木村拓哉が何を演ってもキムタクと揶揄されるのとは真逆の立ち位置だ。 映画は前半の趣里編と後半の森山未來編と短い映画(95分)だが二部構成になっている。趣里と森山は交わらず、前後半を繋ぐのは戦災孤児の少年(塚尾桜雅)だ。 「キネマ旬報」2023年度ベストテン第3位、趣里は主演女優賞を得た。