加賀シリーズ 第2作

第2作はバレエ劇団に起こった事件で、刑事になりたての加賀恭一郎の、恭一郎ラブロマンス編ともいえる作品です。代表作の白夜行をはじめ東野作品で描かれる女性は暗い影の部分があり、重い作品が多い中、本作はピュアでひたむきな女性が描かれています。女性受けが最も良い作品ではないでしょうか。 冒頭で起こる事件の後、さらに続けて発生する2つの事件の関連を紐解いて真相に迫るのが本作の事件解決の鍵で、バレエ界独特の事情、人間模様が絡んだ世界観が描かれています。 ミステリー、謎解きの要素は少々弱く、限られたバレエ団の中での話なので、真相が明らかになっていく中で、最もドラマチックな結末となるには、冒頭の正当防衛が主張される事件の真犯人が誰なのかは、素直に考えればほぼ想像がつきますし、実際、その通りのドラマチックな切ない結末でした。今までに読んだ東野作品の中で最もピュアで透明感があり、推理小説にしては心地よい読後感の残る作品だと思いました。