目的は?

高校で知り合った「俺」と深沢暁ことアキの33歳までの物語。マスコミを目指した俺は、弱小制作会社、いわばブラック職場で心身が疲れきるような仕事に振り回される。一方、とんでもなく長身で吃音のアキは小さな劇団に入るものの大した役には恵まれない。二人を通じ、貧困、虐待、過労など、現代社会の闇を炙り出し、政治の貧困も描きたいのだろうが、それほどには至っていない。長編ながら読みやすい文章だが、テーマの訴求力に欠ける。