宮部みゆき作品はブレイブストーリー・英雄の書・刑事の子に続けての購入です。この作品のシリーズはテレビドラマ化されていますが、私は‘ペテロの葬列’の方しか観ておらず、その前の作品を一から読んでみようと購入しました。シリーズ第一作とあって、主人公と妻とのなれそめや、結婚して義父のグループ会社に入社するいきさつも綴られています。この小説では、1人の男性の死をきっかけに暴かれる、人間の裏の顔や悪意が描かれています。ミステリーとしては、連続殺人があるわけでもなく、派手なドンパチがあるわけでもなく、主人公も素人探偵みたいなものですから、ひっそりとしたものです。読み終わった後に残るのは、心の奥底に棘の刺さったような読後感でした。主人公が限りなく善良であるだけに、その他の人物の愚かしさ、悲しさが引き立ちます。特に印象に残ったのは主人公の義父で、登場場面こそ少ないものの、酸いも甘いも噛み分けているこの人物の存在がこの小説に重みを持たせていると思います。
アニメ映画化もされた「ブレイブ・ストーリー」と同じく、ある目的を持って主人公が異世界に冒険の旅に出るお話です。 ブレイブ・ストーリーではある意味ハッピーエンドだったのですが、この作品は読後感にやりきれなさ・せつなさが残ります。 それでもやはり、ラストで主人公が新たな希望を得るシーンに感動を覚え、読んで良かったと思いました。
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宮部みゆき作品はブレイブストーリー・英雄の書・刑事の子に続けての購入です。この作品のシリーズはテレビドラマ化されていますが、私は‘ペテロの葬列’の方しか観ておらず、その前の作品を一から読んでみようと購入しました。シリーズ第一作とあって、主人公と妻とのなれそめや、結婚して義父のグループ会社に入社するいきさつも綴られています。この小説では、1人の男性の死をきっかけに暴かれる、人間の裏の顔や悪意が描かれています。ミステリーとしては、連続殺人があるわけでもなく、派手なドンパチがあるわけでもなく、主人公も素人探偵みたいなものですから、ひっそりとしたものです。読み終わった後に残るのは、心の奥底に棘の刺さったような読後感でした。主人公が限りなく善良であるだけに、その他の人物の愚かしさ、悲しさが引き立ちます。特に印象に残ったのは主人公の義父で、登場場面こそ少ないものの、酸いも甘いも噛み分けているこの人物の存在がこの小説に重みを持たせていると思います。
英雄の書(下)
アニメ映画化もされた「ブレイブ・ストーリー」と同じく、ある目的を持って主人公が異世界に冒険の旅に出るお話です。 ブレイブ・ストーリーではある意味ハッピーエンドだったのですが、この作品は読後感にやりきれなさ・せつなさが残ります。 それでもやはり、ラストで主人公が新たな希望を得るシーンに感動を覚え、読んで良かったと思いました。