今はやりの異世界でのループや転生、あるいは突然魔法が使えるようになるチートなどがあるのだが、俗に言うなろう系の話とは一線を画している。 ループや転生、不死者といったことを実にうまく使いこなしながら、独自の世界観を見せつつ話がどんどんと進んでいく。困った人を助けながら仲間を増やして、俺なんてと謙遜しながら成りあがっていくような、そんな凡百の物語ではない。国と神や精霊との契約や歴代の食客賢者の秘密などオリジナリティも満載だ。 そして、この2巻にてフィロとブラックの素性についても明かされる。 そして最後に出てくる先代賢者が書き残した文書には世界の形を予測したものが・・・! これはSFになりそうな予感が・・・!! 巻末特別読みきりには「グレンの図文書」が載っている。オマケかと思いきや全然おまけじゃなくて、むしろ本編の続きでした。
生物はそれぞれの主とした感覚で捉えた環世界を持っています。人間の場合は視覚ですが、アイシャは目をつぶっても歩けるほど臭覚がするどく、独自の臭覚世界をもっています。 その鋭い臭覚で生き物同士が匂いで、互いにコミュニケーションをとっており影響を及ぼし合っていることに、誰からおそわることなく気がついています。しかし、優れた感覚故に感覚や想いを共有することができず、孤独でもあります。 実在しないオアレ稲やヨマといった虫が登場しますが、その生態は極めて現実世界の生き物に近く膨大な資料をもとにこのファンタジーを構築していることがうかがえます。 虫、鳥、獣、人の栽培する野菜や穀物、そして植物たち。普段は脇役になりがちなものと国のあり方にフォーカスをあてた大傑作です。全てのものは関係性によって成り立っている、と分るでしょう。
仏教的世界観に「縁起」というものがあります。物質も生物もすべてを含めて、網の目のような複数の相互の関係性があることついて表現しているのが「縁」で、複数の相互の関係性より新たに起こる現象を「起」と表現しています。故に雨が降るのも、石が石として存在しているのも、人が生きているのも全て「縁起」と言えます。 縁起を、ベトナムの禅僧「ティク・ナット・ハン」氏が分かりやすく英語に直した言葉としては「インター・ビーング」(相互依存・相互共存)が有名です。 この本の中で、ナーガールジュナ(龍樹)の中論という超古典の話を引っ張り出してきていますが、わかりにくい「空」を語った古典の話をしなくてもよかったのでは? とも思います。 無常も無我も、縁起も空も全て同じことを指しており、同じことの別の側面について語っているに過ぎません。 量子力学は若い頃に勉強したので、大まかなことな知っていました。が、原文ののイタリア語の表現が日本人に合わないのか、あるいは訳がまずいのか、量子力学を知らない人が読んでこれで正確にイメージできるだろうか? という表現が散見されました。 著者の詩的表現やウィットに富んだ(?)と思われるジョークも、私には理解できず、正直余計分かりづらかったです。 簡単な量子力学の解説本と仏教の入門書でも読んで、自分の頭で考えた方がよほどスッキリとわかるのではないでしょうか?
非二元論をシンプルに書いた本です。30分ほどで読めてしまうほどの薄い本ですが、内容はかなり濃いものです。著者と同じく「吾唯足知」という言葉に感銘を受けていたので、共感できるところは多々ありました。 非二元論の本は、どれもその説明自体に多くのページを割いていますが、こちらは、青空意識をもつこと、静寂を感じること、ただあることを感じることなど、生活において大切にすることに重点をおいているようです。医者として説明したいであろう脳科学の話などの詳しい話は、敢えて割愛していました。 医師として、セラピストとして言葉を選らびながら執筆したのだろうなと思われる、平易で優しい文章です。バリバリの理論派にはちょっと物足りないかもしれませんが、感性に訴えるものはあります。 絵本や詩を読むように、ゆったりとした気持ちでページを繰ることをお薦めします。
怪獣、ロボ、氷河期アポカリプスという世界観で見事な出だしを切った1巻でしたが、2巻でその世界観をぶち壊してしまいました。 超自然的な特殊攻撃を仕掛けてくる怪獣に対して、人類はどのように対抗するのか、というサイエンス・バトルを期待していたのですが、う~ん・・・。 怪獣と意思疎通できる? ま、まあ、ありか? 怪獣の特殊能力を人間が使える? ん? え? なんで?? 異能力バトルが始まった? はあ? 交渉もなしにいきなりモール(村)を全滅させる? いやいやいや、戦略上ありえないでしょ? まあ、こんな残念な感じです。いきなり対象年齢が子供向きになってしまいました。
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最果てのソルテ(2)
今はやりの異世界でのループや転生、あるいは突然魔法が使えるようになるチートなどがあるのだが、俗に言うなろう系の話とは一線を画している。 ループや転生、不死者といったことを実にうまく使いこなしながら、独自の世界観を見せつつ話がどんどんと進んでいく。困った人を助けながら仲間を増やして、俺なんてと謙遜しながら成りあがっていくような、そんな凡百の物語ではない。国と神や精霊との契約や歴代の食客賢者の秘密などオリジナリティも満載だ。 そして、この2巻にてフィロとブラックの素性についても明かされる。 そして最後に出てくる先代賢者が書き残した文書には世界の形を予測したものが・・・! これはSFになりそうな予感が・・・!! 巻末特別読みきりには「グレンの図文書」が載っている。オマケかと思いきや全然おまけじゃなくて、むしろ本編の続きでした。
香君 上 西から来た少女
生物はそれぞれの主とした感覚で捉えた環世界を持っています。人間の場合は視覚ですが、アイシャは目をつぶっても歩けるほど臭覚がするどく、独自の臭覚世界をもっています。 その鋭い臭覚で生き物同士が匂いで、互いにコミュニケーションをとっており影響を及ぼし合っていることに、誰からおそわることなく気がついています。しかし、優れた感覚故に感覚や想いを共有することができず、孤独でもあります。 実在しないオアレ稲やヨマといった虫が登場しますが、その生態は極めて現実世界の生き物に近く膨大な資料をもとにこのファンタジーを構築していることがうかがえます。 虫、鳥、獣、人の栽培する野菜や穀物、そして植物たち。普段は脇役になりがちなものと国のあり方にフォーカスをあてた大傑作です。全てのものは関係性によって成り立っている、と分るでしょう。
世界は「関係」でできている
仏教的世界観に「縁起」というものがあります。物質も生物もすべてを含めて、網の目のような複数の相互の関係性があることついて表現しているのが「縁」で、複数の相互の関係性より新たに起こる現象を「起」と表現しています。故に雨が降るのも、石が石として存在しているのも、人が生きているのも全て「縁起」と言えます。 縁起を、ベトナムの禅僧「ティク・ナット・ハン」氏が分かりやすく英語に直した言葉としては「インター・ビーング」(相互依存・相互共存)が有名です。 この本の中で、ナーガールジュナ(龍樹)の中論という超古典の話を引っ張り出してきていますが、わかりにくい「空」を語った古典の話をしなくてもよかったのでは? とも思います。 無常も無我も、縁起も空も全て同じことを指しており、同じことの別の側面について語っているに過ぎません。 量子力学は若い頃に勉強したので、大まかなことな知っていました。が、原文ののイタリア語の表現が日本人に合わないのか、あるいは訳がまずいのか、量子力学を知らない人が読んでこれで正確にイメージできるだろうか? という表現が散見されました。 著者の詩的表現やウィットに富んだ(?)と思われるジョークも、私には理解できず、正直余計分かりづらかったです。 簡単な量子力学の解説本と仏教の入門書でも読んで、自分の頭で考えた方がよほどスッキリとわかるのではないでしょうか?
青空禅
非二元論をシンプルに書いた本です。30分ほどで読めてしまうほどの薄い本ですが、内容はかなり濃いものです。著者と同じく「吾唯足知」という言葉に感銘を受けていたので、共感できるところは多々ありました。 非二元論の本は、どれもその説明自体に多くのページを割いていますが、こちらは、青空意識をもつこと、静寂を感じること、ただあることを感じることなど、生活において大切にすることに重点をおいているようです。医者として説明したいであろう脳科学の話などの詳しい話は、敢えて割愛していました。 医師として、セラピストとして言葉を選らびながら執筆したのだろうなと思われる、平易で優しい文章です。バリバリの理論派にはちょっと物足りないかもしれませんが、感性に訴えるものはあります。 絵本や詩を読むように、ゆったりとした気持ちでページを繰ることをお薦めします。
スノウボールアース(2)
怪獣、ロボ、氷河期アポカリプスという世界観で見事な出だしを切った1巻でしたが、2巻でその世界観をぶち壊してしまいました。 超自然的な特殊攻撃を仕掛けてくる怪獣に対して、人類はどのように対抗するのか、というサイエンス・バトルを期待していたのですが、う~ん・・・。 怪獣と意思疎通できる? ま、まあ、ありか? 怪獣の特殊能力を人間が使える? ん? え? なんで?? 異能力バトルが始まった? はあ? 交渉もなしにいきなりモール(村)を全滅させる? いやいやいや、戦略上ありえないでしょ? まあ、こんな残念な感じです。いきなり対象年齢が子供向きになってしまいました。