読む側の年齢や境遇を選ぶかもしれませんが、ハマると最高におもしろいです。今回も失敬かつ暑苦しい台詞の数々に爆笑させられました。
残虐エンタテインメントの極北。さすが筒井御大。いろんな教訓を得ることもできるけれど、これは単なる娯楽として読ませてもらいました。
村上春樹は、昔ながらの「語り部」だと思う。この軽いエッセイを読んでいてもそれが伺える。 「ウィスキーを寝かせている倉庫に行くとね、今でも夜中になると彼の足音が聞こえるんだ。聞き間違えようもない、特徴的な彼の足音だ。死んでからも、樽の具合を調べてるのさ」 アイラ島のボウモア蒸留所に勤め、98 歳まで生きた樽作り職人の話だ。「科学万能の現代に生きた人間」としてはありえない話だが、たとえば『源氏物語』などを起点として視線を据えれば、その延長線上にこの話があるととらえるのはそんなに難しい話ではない。 とか難しい話はともかく、ウィスキーが飲みたくなる一冊でした。
最近フォローしまくっているウチダ先生。いろんな人の論考を有機的につないではっきりとした綾目を紡いでいく様はなんともスリリング。「現在の子どもは不快を貨幣としている」「自分探しの旅なんてろくなもんじゃない(そんなおっしゃり方はしてませんが)」などの意見には脳みそが揺すぶられた。
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アオイホノオ(6)
読む側の年齢や境遇を選ぶかもしれませんが、ハマると最高におもしろいです。今回も失敬かつ暑苦しい台詞の数々に爆笑させられました。
銀齢の果て
残虐エンタテインメントの極北。さすが筒井御大。いろんな教訓を得ることもできるけれど、これは単なる娯楽として読ませてもらいました。
もし僕らのことばがウィスキーであったなら
村上春樹は、昔ながらの「語り部」だと思う。この軽いエッセイを読んでいてもそれが伺える。 「ウィスキーを寝かせている倉庫に行くとね、今でも夜中になると彼の足音が聞こえるんだ。聞き間違えようもない、特徴的な彼の足音だ。死んでからも、樽の具合を調べてるのさ」 アイラ島のボウモア蒸留所に勤め、98 歳まで生きた樽作り職人の話だ。「科学万能の現代に生きた人間」としてはありえない話だが、たとえば『源氏物語』などを起点として視線を据えれば、その延長線上にこの話があるととらえるのはそんなに難しい話ではない。 とか難しい話はともかく、ウィスキーが飲みたくなる一冊でした。
下流志向 学ばない子どもたち 働かない若者たち
最近フォローしまくっているウチダ先生。いろんな人の論考を有機的につないではっきりとした綾目を紡いでいく様はなんともスリリング。「現在の子どもは不快を貨幣としている」「自分探しの旅なんてろくなもんじゃない(そんなおっしゃり方はしてませんが)」などの意見には脳みそが揺すぶられた。