しゃばけ (新潮文庫 新潮文庫) [ 畠中 恵 ]と同時購入しました。 こちらも病弱で穏やかで人当たりの良い「わか」が、特別な存在感をみせます。 自分の立場や状況を実によい眼で見ています。一生奥方にしかりつけられながら尻に敷かれ続けるでしょう。そして、当の本人もそれをひそかに喜ぶのでしょう。続編が出るのでしょうかね。出たらよいですね。
お勧めに出てきたので二巻といっしょに購入しました。「しゃばけ」=「娑婆気」とのことです。にんげんとあやかしの間の距離が、分かたれつつも、まだぐっと近かった時代のお話です。二人の兄ぃも頼もしいですが、それにもまして病弱で世間知らずのはずの「若だんな」の頼もしいこと。この若だんなの透き通ったしかし芯の通った人となりが、次巻である人物を救います。存在自体が周囲を浄化する、という存在があるものなのですね。 ちなみに「龍女の嫁入り 張家楼怪異譚 [ 白川 紺子 ]」は中華版の「しゃばけ」というレビューがあったので、「龍女の嫁入り」も同時に購入しました。
この著者のシリーズを買い続けています。 今回も非常に読みごたえがありました。 クライマックス後には、同著者の他シリーズ「大鴉の啼く冬」を思わせるやり取りがあり、肌が泡立つ感がありました。他の推理小説でありがちなサイコパスではなく、それまでの環境や生い立ちが心の中に育て上げてしまった歪な陰。おそらくこれはだれもが大なり小なり持つものでしょう。人となりの一部なので、一生抱えていくものです。しかし、中には何かのきっかけで牙をむくこともある。「大鴉の啼く冬」しかり「炎の爪痕」しかり、本作しかり、そういった完全な悪とは違うあいまいな陰の描き方が相変わらず絶妙です。 一方本作では、マシューやジェンやその友人関係に成長がみられ、読後は非常に爽やかです。 次のシリーズが楽しみです。 余談ですが本著者、他シリーズのシェトランド四重奏で「このシリーズを書き続けているとシェトランドという小さな島で、全員が犯罪者か被害者の関係者になってしまう」とぼやいていましたが、今回のシリーズの今後はどうなるでしょうかね。またあとがきではドラマで先行したシリーズの邦訳もあるとの報があり楽しみです。
非常に勘がよく有能であるにもかかわらず、なぜか自己評価が恐ろしく低いケイト。それでも、「裏切り」にて父の偶像を打ち壊し、その後、さまざまな経験を経て、少しずつ自分らしさを取り戻していきます。本作では、その第一歩として地方のスカボロー署に自分の居所を得るべく赴任したものの、この地を選んだ同僚のケイレブは不在で、後任のあまり切れの良くない人物と事件の解決に取り組むことになります。 性善説が通用しない、純粋な悪の芽なる人物は存在するのですね。 この巻も非常に味わいと読みごたえがある作品でした。 余談ですが、あまりにもケイレブの行く末が気になったので、海外サイトのレビューを読み漁りましたがけっこう不穏な感じです。
読ませる力、筆致力はいつもながらすばらしく、読み始めたら一気に没入しました。ただし、今回はプロットが強引すぎた感があります。おそらく「ある人物に嫌疑がかかり、絶体絶命になる」という発想から始まったシチュエーションミステリなのでしょうね。一人目の殺人の動機や状況がなんとも薄く心もとなくて、自分がなにか重要な描写を読み飛ばしてしまったのかと何回も読み返してしまいました。殺人がからむミステリで殺人関係の描写・状況・動機の書き込みや推敲が甘いのはないです。
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龍女の嫁入り 張家楼怪異譚
しゃばけ (新潮文庫 新潮文庫) [ 畠中 恵 ]と同時購入しました。 こちらも病弱で穏やかで人当たりの良い「わか」が、特別な存在感をみせます。 自分の立場や状況を実によい眼で見ています。一生奥方にしかりつけられながら尻に敷かれ続けるでしょう。そして、当の本人もそれをひそかに喜ぶのでしょう。続編が出るのでしょうかね。出たらよいですね。
しゃばけ
お勧めに出てきたので二巻といっしょに購入しました。「しゃばけ」=「娑婆気」とのことです。にんげんとあやかしの間の距離が、分かたれつつも、まだぐっと近かった時代のお話です。二人の兄ぃも頼もしいですが、それにもまして病弱で世間知らずのはずの「若だんな」の頼もしいこと。この若だんなの透き通ったしかし芯の通った人となりが、次巻である人物を救います。存在自体が周囲を浄化する、という存在があるものなのですね。 ちなみに「龍女の嫁入り 張家楼怪異譚 [ 白川 紺子 ]」は中華版の「しゃばけ」というレビューがあったので、「龍女の嫁入り」も同時に購入しました。
沈黙
この著者のシリーズを買い続けています。 今回も非常に読みごたえがありました。 クライマックス後には、同著者の他シリーズ「大鴉の啼く冬」を思わせるやり取りがあり、肌が泡立つ感がありました。他の推理小説でありがちなサイコパスではなく、それまでの環境や生い立ちが心の中に育て上げてしまった歪な陰。おそらくこれはだれもが大なり小なり持つものでしょう。人となりの一部なので、一生抱えていくものです。しかし、中には何かのきっかけで牙をむくこともある。「大鴉の啼く冬」しかり「炎の爪痕」しかり、本作しかり、そういった完全な悪とは違うあいまいな陰の描き方が相変わらず絶妙です。 一方本作では、マシューやジェンやその友人関係に成長がみられ、読後は非常に爽やかです。 次のシリーズが楽しみです。 余談ですが本著者、他シリーズのシェトランド四重奏で「このシリーズを書き続けているとシェトランドという小さな島で、全員が犯罪者か被害者の関係者になってしまう」とぼやいていましたが、今回のシリーズの今後はどうなるでしょうかね。またあとがきではドラマで先行したシリーズの邦訳もあるとの報があり楽しみです。
罪なくして 下
非常に勘がよく有能であるにもかかわらず、なぜか自己評価が恐ろしく低いケイト。それでも、「裏切り」にて父の偶像を打ち壊し、その後、さまざまな経験を経て、少しずつ自分らしさを取り戻していきます。本作では、その第一歩として地方のスカボロー署に自分の居所を得るべく赴任したものの、この地を選んだ同僚のケイレブは不在で、後任のあまり切れの良くない人物と事件の解決に取り組むことになります。 性善説が通用しない、純粋な悪の芽なる人物は存在するのですね。 この巻も非常に味わいと読みごたえがある作品でした。 余談ですが、あまりにもケイレブの行く末が気になったので、海外サイトのレビューを読み漁りましたがけっこう不穏な感じです。
ボタニストの殺人 下
読ませる力、筆致力はいつもながらすばらしく、読み始めたら一気に没入しました。ただし、今回はプロットが強引すぎた感があります。おそらく「ある人物に嫌疑がかかり、絶体絶命になる」という発想から始まったシチュエーションミステリなのでしょうね。一人目の殺人の動機や状況がなんとも薄く心もとなくて、自分がなにか重要な描写を読み飛ばしてしまったのかと何回も読み返してしまいました。殺人がからむミステリで殺人関係の描写・状況・動機の書き込みや推敲が甘いのはないです。