当代一番人気の噺家はどんな話題を語るのか楽しみでした。結果はかなりがっかり。ガラケーにメモった内容を送って雑誌に連載されたものとのことですが、いわゆる軽いブログ状態で落語のまくらではなかった。多忙を極め、しっかりまとめることができなかったのだろうとは察するが、次回はもう少しひねりがあって深い内容を期待したい。
久米正雄は芥川龍之介の学友、親友、同時代の作家であり、芥川が遺書を託したのもこの人でした。久しぶりにこの作家の文章を読み返してみると、社会が大きく変わり今の時代では理解されないだろうなが率直な印象。さらに、文章にカタカナ語がまるでなく、昨今いかに無責任なカタカナ言葉が氾濫しているかに気づきます。
この著者の地名に対する造詣の深さは、従来感心していましたが、「踏切」にまで及んでいたとはさすがです。確かに「学校前」等その地域内では十分通用する名前が付いていたり、合併で消えた旧地名が化石のように残っていたりと、興味は尽きないですね。それにしても、探し出しただけでも「あっぱれ」なのに、実際出掛けて自分の目で周辺も含め確認してきて書き上げたことを考えると、素直に「ご苦労様でした」と言ってあげたい。
笑点での司会者ぶりは、昔のドリフターズのネタに通じるものを感じます。この本では入門当時から振り返り、鬼籍に入った先輩噺家たちとのやり取りがじっくり語られます。昭和40~50年代の落語会の様子を知っていないと、わからない内容も多く、その点では若い人には受け入れにくいかもしれません。最近の円朝作の怪談話への挑戦には敬意を表します。味のある立派な話芸を後世に伝承されることを祈念しています。
漢字の成り立ちやその多義性に興味があり白川氏の本をよく読みます。論理的な解説にいつも感心するばかり。もっと早くこの本を読んでおけばよかった。ただ後半部分は蛇足だったかも。それに若い人よりも年配の読者の方が多く、旧字体も含め画数の多い漢字が多く登場するのだから、もう少し大きな活字としてほしいもの。ルビも多いですし…。
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いちのすけのまくら
当代一番人気の噺家はどんな話題を語るのか楽しみでした。結果はかなりがっかり。ガラケーにメモった内容を送って雑誌に連載されたものとのことですが、いわゆる軽いブログ状態で落語のまくらではなかった。多忙を極め、しっかりまとめることができなかったのだろうとは察するが、次回はもう少しひねりがあって深い内容を期待したい。
久米正雄作品集
久米正雄は芥川龍之介の学友、親友、同時代の作家であり、芥川が遺書を託したのもこの人でした。久しぶりにこの作家の文章を読み返してみると、社会が大きく変わり今の時代では理解されないだろうなが率直な印象。さらに、文章にカタカナ語がまるでなく、昨今いかに無責任なカタカナ言葉が氾濫しているかに気づきます。
ゆかいな珍名踏切
この著者の地名に対する造詣の深さは、従来感心していましたが、「踏切」にまで及んでいたとはさすがです。確かに「学校前」等その地域内では十分通用する名前が付いていたり、合併で消えた旧地名が化石のように残っていたりと、興味は尽きないですね。それにしても、探し出しただけでも「あっぱれ」なのに、実際出掛けて自分の目で周辺も含め確認してきて書き上げたことを考えると、素直に「ご苦労様でした」と言ってあげたい。
歌丸極上人生
笑点での司会者ぶりは、昔のドリフターズのネタに通じるものを感じます。この本では入門当時から振り返り、鬼籍に入った先輩噺家たちとのやり取りがじっくり語られます。昭和40~50年代の落語会の様子を知っていないと、わからない内容も多く、その点では若い人には受け入れにくいかもしれません。最近の円朝作の怪談話への挑戦には敬意を表します。味のある立派な話芸を後世に伝承されることを祈念しています。
漢字百話
漢字の成り立ちやその多義性に興味があり白川氏の本をよく読みます。論理的な解説にいつも感心するばかり。もっと早くこの本を読んでおけばよかった。ただ後半部分は蛇足だったかも。それに若い人よりも年配の読者の方が多く、旧字体も含め画数の多い漢字が多く登場するのだから、もう少し大きな活字としてほしいもの。ルビも多いですし…。