無事に商品が届きました。 ありがとうございました。,1970(昭和45)年から1982(昭和57)年に各々発表―初出は雑誌に掲載―されている5つの短篇が収められている一冊である。(1篇が1970年だが、残る4篇は1980年前後ということになる。)読み易いボリュームの各篇を順次読み進めると素早く読了に至る。が、自身の場合は1篇を読んだ後に直ぐ「次の篇は?」という感じになり、頁を繰る手が停められな5つの篇は、何れも第2次大戦末期から終戦の少し後、1945(昭和20)年頃、場合によってその翌年辺りという時代を背景としている物語だ。 何れの作品も、表題作の題名の「脱出」がキーワードになるかもしれない。戦禍に巻き込まれた地域から離れる、他地域から離れて独自な慣行が行われていた地域を離れる、貴重なモノを戦禍の危険から離そうとするというような事柄が、各篇の肝ということになる。 最近、人の生命を擦り減らすような戦禍というようなモノに心を傷める場面も在るが、過去からそれは何度も繰り返されている。その過去の戦禍の周辺で、時代を目撃した少年の目線で語られるような本書の各篇は「今、読むべき!」というように感じた。 このところは「好い本」または「佳い本」に多く出くわしていると思う。そういうことに感謝せねばなるまい。因みに…本書に関しては、実は「稚内市立図書館の司書の御薦め」ということにもなっている。「(稚内の)御当地モノ」という要素も在る…,吉村昭氏の著書は「高熱隧道」「羆嵐」につづいて3冊目ですが、今回ははっきり言って面白くなかった。 戦中物は好きな分野だったので、期待が大きかったからその反動も大きかったのかもしれません。 それぞれの短編がフィクションで書かれていると思うのですが、もしかしたら事実に忠実に書かれていたので面白くなかったのかもしれません。,短編だけに、すべての作品で「つかみ」が早いです。,「吉村昭」を愛読しています。「脱出」の短編5編も戦中・戦後の時代背景と人間の心理が巧に描かれています。
レビュー(23件)
無事に商品が届きました。
無事に商品が届きました。 ありがとうございました。
1970(昭和45)年から1982(昭和57)年に各々発表―初出は雑誌に掲載―されている5つの短篇が収められている一冊である。(1篇が1970年だが、残る4篇は1980年前後ということになる。)読み易いボリュームの各篇を順次読み進めると素早く読了に至る。が、自身の場合は1篇を読んだ後に直ぐ「次の篇は?」という感じになり、頁を繰る手が停められな5つの篇は、何れも第2次大戦末期から終戦の少し後、1945(昭和20)年頃、場合によってその翌年辺りという時代を背景としている物語だ。 何れの作品も、表題作の題名の「脱出」がキーワードになるかもしれない。戦禍に巻き込まれた地域から離れる、他地域から離れて独自な慣行が行われていた地域を離れる、貴重なモノを戦禍の危険から離そうとするというような事柄が、各篇の肝ということになる。 最近、人の生命を擦り減らすような戦禍というようなモノに心を傷める場面も在るが、過去からそれは何度も繰り返されている。その過去の戦禍の周辺で、時代を目撃した少年の目線で語られるような本書の各篇は「今、読むべき!」というように感じた。 このところは「好い本」または「佳い本」に多く出くわしていると思う。そういうことに感謝せねばなるまい。因みに…本書に関しては、実は「稚内市立図書館の司書の御薦め」ということにもなっている。「(稚内の)御当地モノ」という要素も在る…
残念
吉村昭氏の著書は「高熱隧道」「羆嵐」につづいて3冊目ですが、今回ははっきり言って面白くなかった。 戦中物は好きな分野だったので、期待が大きかったからその反動も大きかったのかもしれません。 それぞれの短編がフィクションで書かれていると思うのですが、もしかしたら事実に忠実に書かれていたので面白くなかったのかもしれません。
短編らしい一冊
短編だけに、すべての作品で「つかみ」が早いです。
「吉村昭」を愛読しています。「脱出」の短編5編も戦中・戦後の時代背景と人間の心理が巧に描かれています。