京極夏彦はデビュー時から2002年頃まではすべて読んでいました。その後、通勤形態が変わったのでだんだん読書の時間も減り、読まなくなっていました。 久々に読んだのですが、これは凄い。衝撃的でした。 一人でも多くの人に読んで欲しいですね。
NHK BSの週刊ブックレヴューで紹介されていたので読んでみました。 「ロリコン」の語源になったことで有名だが、ただのエロ小説と思って読むと痛い目に合います。 確かにエロティックな表現は多々あるのだが、それ以上に各所に散りばめられた言葉遊びが、知的好奇心をくすぐります。ジョイス等と同列に語られるべき作者なのでしょうね。本書には丁寧な注釈が追加されており、二度三度と再読を促している。出来れば原書(英語版)で読みたくなる。 エンターテイメントと言うよりも文学である。しかしながら、プロット自体は「このミス」の翻訳物で選ばれるような作品と較べてもそんなに違いはない。 また、亡命ロシア人がアメリカ文化をどのように描いたのか、そんな読み方も可能である。
小川洋子の作品はほとんど読んだが、村上春樹作品は読んでいない状態で、ポール・オースターを立て続けに読んでいます。ニュー・ヨーク三部作や『ムーン・パレス』、『偶然の音楽』等読みましたが、この本が今のところ一番好きです。 読みながら、小川洋子の作品を読んでいるような気になってしまいました。『密やかな結晶』を思い出したのです。それでも、「クィン」などという固有名詞が出てくると、ポール・オースターの作品だったのだと思ったりしました。 この物語が現実のものだとは思えず、近未来の物語のように感じてしまうほど平和な今日の日本をありがたく感じ、アンナの逞しさに感情移入しつつ読みました。 読まれないかもしれないアンナの手紙を読み終え、次の便りが届くことを願っています。
私、『博士の愛した数式』から小川洋子ファンになって、彼女の作品はほぼ読み尽くしました。 『アンネの日記』は中学生頃に読んでいたし、完全版が出たときも読みました。私自身、被爆二世でもあります。毎年、夏になると、スティーヴ・ライヒの『ディファレント・トレインズ』を聴きます。 で、この本の感想ですが、アンネに思いを寄せる小川洋子が大好きだ、ということです。 近年、ホロコーストの被害者数も南京大虐殺同様、不確かで、『アンネの日記』も戦後に書かれた、というような話も出ていますが、重要なことは、「ユダヤ人だという理由だけで強制収容所に送られ、死んだ少女がいた」ということです。ガス室が有ろうが無かろうが、関係有りません。 アンネを友人のように慕う洋子ちゃん、カワイイです。小川洋子のことを知りたかったら、読んでください。
私、民俗学の専門家でもなんでもないのですが、大変面白く読めました。 「夜這い」等の記述も面白かったが、識字率が高い現代、文字を持つということの意味を改めて考えさせられた。将来、ブログが現在の風俗を知るための資料になったりするのだろうか、などと考えました。 この本を入り口にして、色々な民俗学に関連する本を読んでみたいと思わせる本でした。
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文庫版 死ねばいいのに
京極夏彦はデビュー時から2002年頃まではすべて読んでいました。その後、通勤形態が変わったのでだんだん読書の時間も減り、読まなくなっていました。 久々に読んだのですが、これは凄い。衝撃的でした。 一人でも多くの人に読んで欲しいですね。
ロリータ
NHK BSの週刊ブックレヴューで紹介されていたので読んでみました。 「ロリコン」の語源になったことで有名だが、ただのエロ小説と思って読むと痛い目に合います。 確かにエロティックな表現は多々あるのだが、それ以上に各所に散りばめられた言葉遊びが、知的好奇心をくすぐります。ジョイス等と同列に語られるべき作者なのでしょうね。本書には丁寧な注釈が追加されており、二度三度と再読を促している。出来れば原書(英語版)で読みたくなる。 エンターテイメントと言うよりも文学である。しかしながら、プロット自体は「このミス」の翻訳物で選ばれるような作品と較べてもそんなに違いはない。 また、亡命ロシア人がアメリカ文化をどのように描いたのか、そんな読み方も可能である。
最後の物たちの国で
小川洋子の作品はほとんど読んだが、村上春樹作品は読んでいない状態で、ポール・オースターを立て続けに読んでいます。ニュー・ヨーク三部作や『ムーン・パレス』、『偶然の音楽』等読みましたが、この本が今のところ一番好きです。 読みながら、小川洋子の作品を読んでいるような気になってしまいました。『密やかな結晶』を思い出したのです。それでも、「クィン」などという固有名詞が出てくると、ポール・オースターの作品だったのだと思ったりしました。 この物語が現実のものだとは思えず、近未来の物語のように感じてしまうほど平和な今日の日本をありがたく感じ、アンナの逞しさに感情移入しつつ読みました。 読まれないかもしれないアンナの手紙を読み終え、次の便りが届くことを願っています。
アンネ・フランクの記憶
私、『博士の愛した数式』から小川洋子ファンになって、彼女の作品はほぼ読み尽くしました。 『アンネの日記』は中学生頃に読んでいたし、完全版が出たときも読みました。私自身、被爆二世でもあります。毎年、夏になると、スティーヴ・ライヒの『ディファレント・トレインズ』を聴きます。 で、この本の感想ですが、アンネに思いを寄せる小川洋子が大好きだ、ということです。 近年、ホロコーストの被害者数も南京大虐殺同様、不確かで、『アンネの日記』も戦後に書かれた、というような話も出ていますが、重要なことは、「ユダヤ人だという理由だけで強制収容所に送られ、死んだ少女がいた」ということです。ガス室が有ろうが無かろうが、関係有りません。 アンネを友人のように慕う洋子ちゃん、カワイイです。小川洋子のことを知りたかったら、読んでください。
忘れられた日本人
私、民俗学の専門家でもなんでもないのですが、大変面白く読めました。 「夜這い」等の記述も面白かったが、識字率が高い現代、文字を持つということの意味を改めて考えさせられた。将来、ブログが現在の風俗を知るための資料になったりするのだろうか、などと考えました。 この本を入り口にして、色々な民俗学に関連する本を読んでみたいと思わせる本でした。